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高野文江

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氷鬼55

ネットを復活してちまちま更新を始めているのですが、表はビルダーを落札しないと更新できなくて未だにそのまま・・・
もうそろそろ製作物に入りたい所です。
小説もだけど、漫画も描きたいなぁ。
夏に落としてしまった本が自分で言うのもなんですが、久しぶりに画面に手を入れたのですごく絵が綺麗です。
やれば出来るじゃん私。みたいな。
ただ、こーいう頑張って画面って長い漫画を描くのは無理なんですよね。
16ページくらいで果ててしまうから。
そんな訳で私の部屋には「果てた」状態で途中描きの漫画が山のようにあります。
いつかは終わらせたいと思うんだけどなかなかね。
感想も拍手もガクッと減って見ている人少ないのかなぁ、それか面白くないのかもと軽く凹みつつ更新。
漫画でも小説でも長く描きがちですが
話が長いのがよくないのかもね。

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緑に囲まれたコテージは部屋の電気を消すと余計な電灯が無い為、本当に真っ暗になる。
車の音や人の声がしないのでとても静かで、かえって些細な風の音や木々のざわめきが耳についた。
さわさわと言う風の音を追いながら目を閉じると今日あった事が次々と浮かんでくる。
サラディンの事、サイファンの言葉、そしてさっきの縋り付きたい程の不安を。
俺はどうしてこんな気持ちになっているのだろう。
サラディンが俺の事を忘れているだけで世界中でたった一人になったような気がした。
基地に帰ればライラもカジャも他に沢山友人がいる。
知らない人でも声をかければすぐついてくる。
特にスクリーングラスを外せば間違いなく。
それなのに俺は散々無視してきたサラディンに存在を否定されただけで混乱している。
「何なんだろうなぁ…俺にとってのサラディンって」
今日の一日で10年いや、100年くらいの濃い体験をしたような気がした。
早朝から菓子を作り車を飛ばしているので体は疲れているのに頭は妙に冴えていて、眠れない。
浮かんでくるのはサラディンの顔ばかりで、眠ろうとしても中々寝付けなかった。
暗闇の中であれこれ考えたり、軽い運動をしても一向に眠気は訪れず、ベッドでゴロゴロしているのにも飽きて手元の時計を見ると、いつの間にか、ベッドに入ってから2時間も経っている。
サイファンは三時間以上の睡眠をとるとサラディンから俺の記憶が無くなると言った。
今なら、サラディンはまだ俺を覚えているのだろうか、もし覚えているなら、記憶はいつから無くなるのだろうか、明日また俺の事を忘れてしまうのだろうか…。
考えているといつまで経っても眠れず、俺は気分転換に外の空気を吸いに行く事にした。
備え付けの冷蔵庫から冷えた酒を取り出すと、そっと足音を立てずに歩いて部屋を出る。
明かりを付けてサラディンを起こしたく無いので、俺は真っ暗な廊下を手探りで歩いてベランダに出た。
さわり、と夜風が優しく頬を撫でる。
ベランダは月明かりがあるので部屋よりずっと明るい。
新しい空気を吸って一息着いた俺は、そこに、月明かりに照らされ、白く輝く人影を見つけた。
しなやかで美しい影は、その体のラインだけでも誰だかすぐ解る。
サラディンだった。

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